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ウェブサイト運営においての重要な指標として、PV(ページビュー)があります。
PV数を増やすため、より多くの人に見てもらうためにブログ記事を書いたり、SNSを投稿したり、プレスリリースを配信したり、ウェブ広告を出すこともあるでしょう。

一方でウェブサイトの最終的な目標はPV数を伸ばすことではありません。

一般的な企業サイトであれば、訪問ユーザーによる「お問い合わせの獲得」、ECサイトであれば「商品の購入」といった明確な目標があるはずです。

上記は一例ですが、このようにウェブサイトを訪問したユーザーに期待する行動の最終的な成果をコンバージョンと呼びます。

コンバージョンを正しく理解し、明確に定義することでウェブサイトの目指すべきゴールや運営方針が定まります。
本記事では要点をコンバージョンの定義や目標設定に絞って解説していきます。

コンバージョンとは?

コンバージョンとは、英単語のConversionを略して「CV」とも呼ばれ、直訳すると「変換」「転換」などを意味します。
ウェブサイトにおける「コンバージョン」とは、訪問するユーザーに期待する行動の最終的な成果を指します。

ウェブサイトのアクセス解析データをレポーティング・分析する上でコンバージョンは最も重要な指標のひとつです。

コンバージョンの定義と具体例

コンバージョンの定義は、取り扱う商品やウェブサイトの種類によって異なります。
ウェブサイトを訪問するユーザーにどのようなアクションを起こしてもらいたいのか、できる限り明確に定義しましょう。

例えば、一般的には下記のようなユーザー行動が「コンバージョン」として挙げられます。

お問い合わせ獲得

ほとんどのウェブサイトにはお問い合わせフォームが設置してあると思いますが、お問い合わせの獲得はコンバージョンとなります。
但し注意点として、機械的に自動で送りつけられるセールスレターやスパムメールなどは、本来ウェブサイトの目標とするユーザー行動ではないため、実質的にはコンバージョンとは言えません。
より厳密にコンバージョンを計測する際には純粋な商品やサービスに対するお問い合わせのみをカウントできるように設定した方がよいでしょう。

商品の購入

ネット通販を行っているECサイトの場合、オンラインショップ上で商品を購入してもらうことがコンバージョンとなります。

資料請求の申込み

マンションや車などの高額商品や入学する学校など、重要な決定を下す場合はより詳しい情報を入手するためにユーザーが資料請求というステップを踏んで比較検討するケースが多くなるかと思います。そういった商品やサービスを提供するウェブサイトでは資料請求は有用なコンバージョンとなります。

無料サンプルの申込み

一度定着するとリピートされやすい化粧品や健康食品などは、初回購入のハードルを下げるために無料サンプルを提供するケースがあります。
この場合はサンプルの申込みがコンバージョンとなります。
サンプル申込み後に購入につながった割合なども計測できるとより効果的な分析が可能となります。
なおオンラインショップ上で商品が購入された場合は本命のコンバージョンとなります。

イベントへの参加申込み

リアル・オンラインでのイベントやセミナーを主催する会社のウェブサイトでは参加申し込みがコンバージョンとなります。
イベント参加申込みの過程で会員登録を伴う場合は、会員登録された数もコンバージョンとなります。
申込みと会員登録が一連の流れで行われる場合においても、それぞれ異なるコンバージョンとして計測します。
会員登録については、単体での会員登録とイベント参加申込み経由の会員登録を分けてカウントできるように設定するとよいでしょう。

採用のエントリー獲得

企業の採用活動は非常にコストがかかるものであり、就職情報サイトや求人誌への掲載料に加えて、人材紹介サービスを利用した場合は成功報酬が高額となるケースも多いです。
多くの会社では自社サイトで求人情報を掲載していることでしょう。
自社サイトから直接エントリーしてきた人材を採用することができた場合は非常に大きな成果となります。
採用に至るかどうかは別として、採用のエントリー獲得自体が有用なコンバージョンとなります。

PV数

ウェブサイトの運用目的が「ウェブサイトをより多くの人に見てもらいたい」という場合には、PV数をコンバージョンに設定するケースがあります。
例えば、広告やアフィリエイトを主目的としたメディアやポータルサイトにおいては、PV数自体が売上に直結する有用なコンバージョンとなります。

ここで紹介したものは一例となりますが、コンバージョンはひとつである必要はなく、複数設定しても問題ありません。

またコンバージョンは必ず数値化できる定量的な目標に対して設定しましょう。
数値化が難しい目標の場合、計測結果が曖昧になりやすく目標を達成したかどうかの判断が難しくなるためです。

ウェブサイトの目標とする成果を正しく理解し、適切なコンバージョンを設定しましょう。

Googleアナリティクスで目標を設定しよう

ウェブサイトにおけるコンバージョンの定義を決めた後はGoogleアナリティクス(GA)で必ず目標設定を行いましょう。

目標を正しく設定してレポーティングを行うことで、GAからコンバージョン数やコンバージョン率といった、ウェブサイトの分析に欠かせない重要な情報を受け取ることができるようになります。

GAで目標設定が完了した後は、PVやサイトへの流入経路などのアクセス解析データと併せてコンバージョンの達成状況を定期的にモニタリングするようにしましょう。
適切なレポーティングから得られる情報は、日々のサイト改善や効果測定には欠かせません。

戦略策定に必要な情報をタイムリーに受け取ることで、PDCAをより高速に回すことが可能になり、よりスピーディーな意思決定を行えるようになります。

当社では、Googleデータポータルを利用してアクセス解析レポートの作成を自動化しています。

まとめ

ウェブサイトはコンバージョンという目標を設定することではじめて効果的に機能します。
目標を設定せずにウェブサイトを運営するのは、サッカーゴールのないフィールドで相手と戦い続けるようなものです。
ゴールの位置が分からなければ正しいポジショニングも取れません。
コンバージョンの定義はウェブサイトの種類によって異なりますが、コンバージョンを正しく理解し、適切な目標設定を行うことで目指すべきゴールや運営方針が定まります。

目標設定が定まれば、目標達成のために必要な仮説検証やアクションプランを立てやすくなります。
ウェブサイトの最終目的は目標とするコンバージョンを効率的に獲得し、最大化することにあるといっても過言ではありません。

ウェブサイトは常にトライ&エラーを繰り返しながら成長・発展していきます。
デザインリニューアル、UI/UXの改善、コンテンツの最適化など、ウェブサイトの改善案を検討する際は常にコンバージョンの効率化や最大化につながるような設計を意識して取り組みましょう。

コンバージョンを正しく理解することでウェブサイトのゴールを明確にして、適切なレポーティングを行い、ウェブサイトの効果的な改善につなげていきましょう。

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