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新型コロナのパンデミックをきっかけに、多くのパン屋が店舗販売だけでなく、ネット通販を活用して新たな販路を開拓しています。

ネット通販を始める際には、注意すべき点や販売方法の特徴を理解することで、より効率的に事業を拡大できます。

そこで、本記事ではパン屋がネット通販を行うことのメリットとデメリット、さらにネット通販の方法についてわかりやすく解説します。

パン屋がネット通販するメリット

まずは、パン屋がネット通販をする主なメリットを5つ挙げたいと思います。

全国の方にパンをお届けできる

地元の限られた範囲での人気店でも、ネット通販を導入することで、地域を超えて全国の顧客にアプローチすることが出来るようになります。このことにより、ブランドの認知度が上がるため、多くのパン屋が新たな市場として、ネット通販を活用しています。

更に、食材にこだわった健康志向や、アレルギー対応のパンなど、ニッチな商品を求めている消費者にとっても購入しやすくなり、メリットがあります。

また、来店が難しい遠方の顧客や、移動が困難な顧客にも、サービスを提供できるようになり、販売範囲の拡大とともに、多様な顧客層をつかむことが可能になります。

24時間365日いつでも販売できる

ネット通販を導入することで、24時間365日、いつでも注文を受け付けることが可能になります。これにより、顧客は時間の制約なく、自分の都合に合わせてパンを購入できるという大きなメリットがあります。

また、通常の営業時間外でも売上の機会が増えるため、全体的な収益が向上する可能性があります。

ただし、オンライン注文の管理や商品の配送業務など、店舗運営とは異なる新たな業務が発生します。これらの一部は自動化出来ますが、運営におけるリソースが増えることを理解しておく必要があります。

顧客単価が上がる

ネット通販を利用することで、顧客は一度に複数の商品を購入する傾向があります。特に、送料無料の条件を設けることで、消費者はその条件を満たすために、まとめ買いをします。これは、実店舗のみの販売に比べ、顧客単価を向上させる効果があります。

また、限定商品や、セット商品の販売を行うことで、顧客の購買意欲を刺激し、通常より高価格帯の商品でも購入する傾向があります。さらに、顧客がリピート購入しやすい環境を整えることで、長期的な関係を築き、安定した売上げを生み出す基盤を作ることが出来ます。このことは、パン屋の売上アップに大きく貢献します。

事前注文を受けることで在庫管理がしやすく、ロスが減る

ネット通販を導入することで、事前に顧客からの注文を受けることも可能になります。これにより、必要な分だけパンを製造することができ、過剰な在庫を抱えるリスクを減少させることが出来ます。

また、需要予測の精度が向上することで、生産計画を効率的に立てることができ、フードロスの削減にも貢献します。

消費者の好みや、購入傾向等、蓄積されたデータを通じて把握することで、より需要にマッチした商品開発ができ、顧客満足度を高めると共に、環境に配慮した経営も実現出来ます。

更に、イベントやシーズンに合わせた限定商品の予約販売を行うことで、期間限定の需要が把握でき、売上アップに繋げられます。

ネット通販をすることで店舗のプロモーションにもなる

オンライン販売は、商品を届けるだけでなく、店舗のブランド価値を高める有効な手段となります。さらに、ネット通販とSNSを連動させることで、顧客とのコミュニケーションが活発になり、新たなファン獲得にも繋がります。

また、ネット通販から得られる顧客データを分析することにより、どの地域からアクセスが多いかを把握し、その情報を基に地域に特化したキャンペーンや広告を展開することが出来ます。

このような取り組みにより、実店舗への訪問を促すとともに、オンラインとオフラインの双方でのブランド力を向上させる相乗効果が期待できます。

パン屋がネット通販を始める際の注意点

ネット通販を始める際には、多くのパン屋が直面するいくつかの注意点があります。

ネット通販にも初期投資や維持費が必要

オンラインショップを立ち上げるには初期投資が必要です。専門的な知識が求められるウェブサイトの設計やシステムの開発は、コストが高額になることもあります。

さらに、運営にはサーバー費や、セキュリティの強化やシステムの定期的な更新等の維持費も発生します。

利用するプラットフォームによっては、売上の一部を手数料として支払う必要があり、これが収益に影響を及ぼすこともあります。
また、商品の品質を保つための冷蔵や冷凍設備への投資も必要となります。

ネット通販に対応する人手が必要

次に、ネット通販を運営するためには多くのリソースが必要です。

注文処理、顧客対応、商品の梱包と発送など、さまざまな業務を担当するスタッフが必要となり、専門知識を持ったスタッフの採用や研修による人件費の増加も避けられません。

オンラインでの売り上げが増加すれば、梱包や発送作業も増え、効率的な管理が求められます。これらの運営コストは、特に小規模なパン屋にとって大きな負担となる可能性があります。

多くの場合、冷凍パンのため、品質管理が難しい

ネット通販では商品を長距離輸送するため、多くのパン屋がパンを冷凍して発送することが一般的です。冷凍パンは、品質管理が特に重要で、適切な冷凍方法や解凍、焼き直しの手順を顧客に正確に伝えることが重要です。

しかし、冷凍技術が不十分だとパンの風味や食感が損なわれる可能性があり、これが顧客満足度の低下に直結します。

さらに、顧客が解凍や焼き直しを理想通りに行えるかどうかは、その家庭の状況に左右されるため、一定の品質を保証することが難しいです。

従って、冷凍パンの品質管理には特に注意が必要であり、品質の維持を徹底するための丁寧な説明が不可欠です。

これらの注意点を踏まえ、ネット通販の導入に際しては、リスクと費用を総合的に考慮した慎重な計画が求められます。

まとめ

本記事では、パン屋がネット通販を始める際のメリットと注意点について解説しました。

ネット通販を導入することで、パン屋は顧客基盤の拡大、24時間販売の可能性、顧客単価アップなど、たくさんのメリットが得られます。ただし、初期投資や運営コストがかかること、品質管理が難しいことなど、気をつけるべきポイントもあり、綿密な計画が必要です。

この記事が、ネット通販を考えているパン屋の参考になり、売上アップのヒントになれば幸いです。

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