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パンのネット販売を始める際には、まず何から手を付けたらよいのか、どんな方法があるのかを知ることが大切です。
本記事ではパンのネット販売に必要な許可や販売方法、ネット販売のポイントをご紹介したいと思います。本記事を参考に是非チャレンジしてみてください!
パンのネット販売で必要な許可や届出は?
パンをネット販売する時に必要な資格や許可は、店舗販売と特に変わりありません。
ここでは、パンのネット販売に関係する資格や許可について紹介します。
ネット販売を無許可で行うと罰則を受ける可能性があるため、必要な資格や許可をしっかり学び、適切に対処することが重要です。
食品衛生責任者
食品を取り扱う事業では、食品衛生責任者の設置が法律で義務付けられており、パンをネット販売する際にも、責任者の設置が不可欠です。
食品衛生責任者になるためには次の資格が必要です。
- 調理師、製菓衛生師、栄養士 等の有資格者
- 都道府県知事等が行う講習会、または都道府県知事等が適正と認める講習会の受講修了者
上記の資格を保持していない場合には、養成講習会を受講し、資格を取得する必要があります。
詳しくは、各都道府県のホームページや、管轄の食品衛生協会等のホームページでご確認ください。
参考:一般社団法人東京都食品衛生協会|食品衛生責任者について
菓子製造業の営業許可
続いて、菓子製造業の営業許可も必要になります。許可取得の主な流れは以下のようになります。
- 所轄の保健所へ事前に相談する
- 食品衛生責任者の有資格者でなければ、食品衛生責任者の資格を取得(有資格者いればOK)
- 施設や設備が、営業許可の条件を満たしていない場合、相談、施工準備
- 必要書類を保健所に提出
- 施設、設備の施工終了後、保健所による検査(条件不適合の場合は改めて再検査)
- 営業許可証の交付
食品表示法に基づくラベルの貼付
最後に、食品表示法に基づいたラベル添付が必須になります。ラベルには、以下の項目を表示します。
- 名称
- 原材料名
- 添加物
- 内容量
- 消費期限/賞味期限
- 保存方法
- 製造所
- アレルゲンの表示
特に、アレルギー物質を含む場合は、表示が義務付けられており、消費者の健康を守るための重要な情報となります。正確かつ分かりやすいラベルは、消費者の信頼を得て、トラブル防止にも繋がります。
パンのネット販売方法3選!
パンのネット販売には様々な方法がありますが、ここでは3つの方法をご紹介します。販売方法は事業形態やターゲット顧客によって異なります。販売方法の選択は売上に直結するため、自店に合った方法をしっかり検討しましょう。
1. ECモールへの出店
ECモールへの出店は、パン屋がネット販売を始める手軽な方法の一つです。ECモールとは、多くの店舗が集まるオンラインショッピングモールで、初期投資やシステム構築の手間を削減できます。Amazonや楽天市場などが代表的です。
多数の利用者がいるため、新規顧客の獲得が比較的容易です。さらに、モール運営者が提供する決済システムや顧客サービスを利用することで、安全性や利便性も得られます。
しかし、競合との差別化が難しく、多くの店舗が同じプラットフォームに存在するため、自店の個性を出すのが難しいです。また、販売手数料や月額利用料が発生し、利益率に影響を及ぼすこともあります。これらの固定費や手数料は、小規模なパン屋にとって負担となることも考慮が必要です。
2. ポータルサイトへの出店
ポータルサイトへの出店も、パンのネット販売における手軽な方法の一つです。ポータルサイトとは、特定の業界や商品カテゴリに特化したウェブサイトで、特定のニーズを持つ顧客層に直接アプローチできます。
例えば、地方特産品やオーガニック食品を扱うポータルサイトでは、その分野に興味を持つ消費者が訪れるため、ターゲット顧客が明確です。パンのネット販売では、「rebake(リベイク)」や「ぱん結び」などが有名です。
出店することのメリットは、ターゲット層が既に集まっていることです。しかし、ポータルサイト自体の認知度や流入量は大手ECモールと比べて劣ります。また、ポータルサイトと同様に競合との差別化が難しく、自店の魅力を自由に伝えることができません。
3. ネットショップを作成して販売
自店のネットショップを作成すれば、全ての商流をコントロールでき、お店のブランドイメージを一貫させることが出来ます。また、顧客データの収集と分析が可能で、マーケティング戦略をより精密に行えます。
メリットは、前述した通り、自店の個性を活かし、顧客データを収集できることです。顧客と直接コミュニケーションを取り、ニーズに応じたサービスを提供できます。
デメリットは、初期費用と運営コストが大きい点です。また、初期の集客には時間がかかり、SEO対策や広告投資が必要です。
ネット販売を成功させる3つのポイント
パンのネット販売を成功させるために、押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
1. ネット販売の役割を明確にする
ネット販売がどのような役割を果たすのかを明確にすることが大切です。例えば、全国に顧客を広げたり、24時間いつでも注文を受け付けるメリットがあります。
また、ネットを通じたデータ収集により、どの商品が人気か、どの時期に売れるかなどのデータを得ることができます。この情報を基に在庫管理を最適化したり、新商品の開発に役立てることができます。
ネット販売の役割を事前に明確にしておくことで、効果的な販売戦略を立てることができ、大きな効果を期待できます。
2. 自店舗の強みを活かす
ネット上でターゲット顧客に見つけてもらうためには、自店舗の特徴を活かすことが重要です。
例えば、天然酵母を使用したパンや厳選された地元産の材料を使用している点など、他店と差別化できる特徴をアピールすることが効果的です。これらの特徴を明確に伝えることで、ターゲット顧客に届きやすくなり、潜在顧客に選んでもらいやすくなります。
また、店のストーリーやパン職人を紹介することで、自店舗の個性をより表現できます。
3. 販売目的に合ったプラットフォームを選ぶ
ネット販売では、販売目的に合ったプラットフォームを選ぶことが大切です。
全国規模で展開したい場合は、大手オンラインマーケットプレイスが適しています。地元密着で展開したい場合は、地域特化のオンラインストアやSNSを活用した販売が効果的です。ブランディングを強化したい場合には、自店舗のホームページとネットショップを作ることをおすすめします。
また、定期購入サービスを設けることで、安定した顧客基盤を築くこともできます。
これらの方法から、目的に応じた選択を行うことで、効率的に販売を拡大できます。
まとめ
本記事では、パン屋がネット販売を行うために必要な資格や届出、さらには効果的な販売方法と成功のためのポイントをご紹介しました。
ネット販売では、その役割と目的を明確にし、販売プラットフォームを慎重に選びましょう。
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