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ECサイトの売上を伸ばすには、デザインは非常に重要な役割を果たします。

ECサイトを立ち上げる際、どのようなデザインにすればよいか悩みますよね?売れるECサイトのデザインとは一体どのようなものなのか、答えが気になることでしょう。そして、せっかく作るならセンスがよく、魅力的なデザインにしたいですよね。

本記事では、売れるECサイトに必要なデザインのコツと参考事例をご紹介します。

売れるECサイトのデザインとは?

売上を伸ばすには、デザインの力は非常に重要です
ECサイトのデザインには、大きく分けて2つの役割があります。

ひとつは、ブランドや商品を魅力的に見せること。
もうひとつは、サイトを訪れたユーザーに快適な体験を提供することです。それは商品やサービスの購入に至るまでにユーザーが感じる使いやすさや印象といった体験をデザインすることです。

具体的にどのような部分に注意を払うべきかを説明します。

ユーザーの属性の好みに合わせたデザイン

ターゲットとなるユーザーの属性を把握し、ユーザーに好まれるデザインにすることで、印象に残りやすくなります。

例えば、ユーザーの属性に合わせたデザインとは以下のようなイメージになります。

【男性向け】
青や白・黒など、コントラスト差がはっきりした力強さを感じる色合いが好まれます。

【女性向け】
余白を広く取ったレイアウトや優しい色合いで柔らかい印象が好まれます。
フォントはシンプルかつスタイリッシュなものが好まれます。

【シニア向け】
茶色や緑など、落ち着いた色合いが好まれます。
フォントはゴシック体で大きく読みやすいサイズが好まれます。

ここでは、例としてざっくりとした3つの属性を紹介しましたが、さらに具体的なユーザー属性を設定することで、競合との差別化が可能になり、より印象に残りやすいデザインになります。

商品詳細への導線として重要なカテゴリー作り

次に、カテゴリーページでは、商品の探しやすさを重視した構成を意識しましょう。たとえばパソコン専門店の場合は、以下のようにカテゴリー分けをするとわかりやすくなります。

親カテゴリーブランドから探す/タイプから探す/用途から探す/…
子カテゴリー:タイプから探すデスクトップPC/ノートPC/中古PC/…
孫カテゴリー:ノートPC画面サイズ/CPU/OS/…

このようにカテゴリー分けをすることで、ユーザーは商品詳細へたどり着きやすくなります。

情報をまとめて整理する」事を心掛けましょう。

また、カテゴリーページのトップに以下のコンテンツを含めると、ユーザーの滞在時間を延ばすことができ、売上アップにつながります。

  • おすすめ商品
  • カテゴリーランキング
  • 他カテゴリーへの誘導バナー

売れるECサイトのデザイン 5つのポイント

「売れるECサイト」を目指すなら、見た目だけではなく、使いやすさへの配慮も必要です。一見おしゃれに見えるデザインでも、購入ボタンがわかりにくかったり、欲しい商品が見つからないとユーザーは簡単に離脱してしまいます。

「売れるECサイト」にするためにデザインで心がけたいポイントは以下の5つです。

  1. 情報を厳選し、シンプルなデザインを心掛ける
  2. スマートフォンでの見やすさを重視する
  3. 商品購入までの流れがわかりやすくする
  4. ファーストビューでユーザーに興味を持ってもらう
  5. カートページや購入ボタンを工夫する

では、それぞれを詳しく解説します。

1. 情報を厳選してシンプルなデザインを心掛ける

シンプルなデザインは、一目でわかりやすく、必要な情報を素早く伝えることができます。ユーザーは求める情報を簡単に見つけることができるため、コンバージョンにつながる行動が期待できます。
逆に情報量が多すぎるとユーザーが迷うこととなり、離脱の原因になります。

できるだけ情報を厳選し、ユーザーにとって使いやすくシンプルなデザインを心がけましょう。

2. スマートフォンでは見やすさを重視する

近年、スマートフォンを使ったインターネット利用がますます増えています。
総務省の令和4年の調査によると、世帯ベースでのスマートフォン保有率は約90%となっており、個人での保有率は約77%にも上っています。
ECサイトの売上を伸ばすためには、スマホに最適化することが不可欠なのです。

パソコンとスマートフォンの両方に対応したサイトを作るなら、レスポンシブデザインがおすすめです。レスポンシブデザインは、ブラウザの画面幅に合わせて自動的にデザインが変わる手法です。運用面でも管理面でも効率的であるため、スマートフォンに最適化したレスポンシブデザインでサイトを構築しましょう。

また、スマートフォンの小さな画面では、文字ばかりの長い文章はユーザーに負担をかけます。画面が見にくかったり、操作性に問題がある場合はユーザーが離脱する原因となります。長い文章は段落を区切ったり、文字サイズや行間は読みやすいように適切なサイズに設定しましょう。段落内に適度な間隔で写真やイラストを配置して、文字ばかりの画面が続きすぎないようにすることも大切です。

重要なリンクはタップしやすいようになるべく大きいボタンで配置しましょう。

3. ファーストビューでユーザーに興味を持ってもらう

最初のトップページでユーザーに興味を持ってもらうためには、ファーストビュー(第一印象)がとても重要です。

ファーストビューとは、ユーザーがサイトに訪れたときに最初に目に入る部分のことを指します。ユーザーはたった「3秒」でそのサイトが自分に必要かどうかを判断すると言われています。

ファーストビューの印象が良くないとユーザーは直帰してしまい、次のページまで進んでくれません。

これらのことを踏まえて、ファーストビューでユーザーに興味を持ってもらうために次の3つを工夫してみましょう。

  • ユーザーに好まれる画像、フォント、色を採用する
  • ユーザーがスクロールすることなく提供されている商品が理解できるようにする
  • セールやキャンペーンを行っている場合、それが一目で伝わるようにする

4. 商品購入までの流れがわかりやすいデザインにする

デザインが素晴らしくても、「カートに入れる」ボタンが見つけにくい場所にあると、ユーザーは商品を購入できず、ページから離れてしまいます。そのため、「トップページ→商品ページ→カートに入れる→決済→購入完了」という、ユーザーがスムーズに商品を購入できる導線を確保しましょう。

また、ユーザーが直感的に購入までたどり着けるように、購入ボタンのサイズや色を工夫しましょう。クリックしやすい大きさにしたり、緑、赤、オレンジなどの鮮やかな色を使用すると、ボタンが目立ち、クリックされやすくなります。また、ボタンに立体感を与えたり、影を付けて目立たせることも効果的です。ただし、やり過ぎると野暮ったい印象になるので注意してください。

5. カートページや購入ボタンを工夫してみる

カートページや購入ボタンにも工夫を凝らしましょう。
ECサイトにおいては、カートページの使い勝手はとても重要です。特に、入力フォームはできるだけ手間のかからない設計にするとよいでしょう。支払情報や配送情報など、入力項目が多いとユーザーはストレスを感じ、購入を諦める可能性があります。情報の入力量は基本的に少ないほど良いと言われているため、不要な項目は見直すことも大切です。

また、カートページには「あと〇〇円で送料無料」といったキャンペーンを掲載するのもおすすめです。これにより、お客様が商品を追加購入する可能性が高まり、客単価も上昇するでしょう。

デザインにおいても、女性向けのECサイトなら女性らしい色合いや雰囲気を重視することも忘れないでください。ユーザーのニーズに合わせたデザインを心がけ、常に改善を意識することが成功への近道です。

売れる商品ページの作り方については以下の記事で詳しく解説しています。

今すぐ見直すべき、やってはいけないデザイン

ここからは今すぐ見直せる、やってはいけないデザインのポイントを紹介します。

売れるECサイトには、「ユーザーにとって使いやすく分かりやすいデザイン」が大切です。例えば、女性向けのECサイトなのに色合いがあっていないといったことは避けましょう。

まず、改善すべきデザインのポイントを見ていきましょう。

写真が暗い

写真が暗いと、全体の印象が暗くなってしまいます。
デザインの顔であるメイン画像は明るく、わかりやすい写真を選ぶと良いです。また、画質も大切です。小さな写真を拡大すると画質が悪くなるので、なるべくサイズの大きな画像を使用しましょう。

商品説明文が長すぎる

商品説明文が長すぎる場合は、段落で分けることがポイントです。
メッセージを伝えたい内容ごとに段落を作ると、文章が読みやすくなります。1段落につき3〜5行程度の長さにすると良いでしょう。
さらっと読める長さで区切ることが重要です。

サイト内の色が多すぎてまとまっていない

サイト内の色が多すぎてまとまりがない場合もあります。
無計画に色を使ってしまうと、ユーザーに雑多な印象を与えてしまいます。

まずは「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の基本となる3色を決めましょう。
ECサイト内では、「カテゴリーから選ぶ」や「購入する」といったボタンがありますので、アクセントカラーを使って次にクリックすべき場所を目立たせ、ユーザーが迷わず操作できるように工夫しましょう。

これらのポイントを意識してデザインを見直すことで、ユーザーにとって魅力的なサイトになります。

まとめ

ECサイトの売上を伸ばすためには、購入率や客単価をアップさせるための様々な工夫が重要です。
ファーストビューでユーザーの購入意欲を上げるような魅力的なビジュアルやキャッチコピーを用意したり、ユーザーが欲しい商品に簡単にたどり着けるような快適な操作性を提供することが重要です。

デザインはこれらの要素に深く関わっており、売上に大きな影響を与える要素の1つと言えます。
この記事を参考にして、ぜひ売上をアップにつなげてください。

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