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「うちのホームページの管理費用って相場より高い?」
「管理費用をもっと安く抑えられないだろうか?」

ホームページは作成したら終わりではありません。継続的に成果を上げるためには適切な運用管理が欠かせません。そして、ホームページの管理にもれなく付いてくるのが保守や運用更新などにかかる管理費用の問題です。

本記事では「ホームページの管理費」をテーマに、その内訳からコストを抑えるために知っておきたいポイントまで、詳しく解説していきます。

ホームページ管理費用の内訳

ホームページを運営する上で、無視できないのが「管理費用」です。ホームページの運営には一定のコストがかかります。しかし、このコストの詳細がよくわからないというウェブ担当者も多いのではないでしょうか。

コストの内訳を明確にすることで、予算計画もスムーズになるでしょう。ここでは、ホームページ管理に関わる主な項目についてご紹介していきます。

サーバー代とドメイン費用

ウェブサイトを公開するために必ず必要となるのが、サーバーとドメインです。サーバーはウェブサイトのデータを格納する場所で、ドメインはウェブサイトのアドレスとして機能します。サーバーの種類やプランによって費用は異なりますが、一般的なレンタルサーバーであれば月額数百円から数万円までに収まります。ホームページの運用で最も利用されることが多いのは月額数千円程度のプランです。

AWSのような従量課金のサーバーを利用する場合は、内容や規模にもよりますが、月額数万円から数十万程度で運用されることが多いのではないでしょうか。ドメイン費用については、初回のみ必要となる取得費用と年単位で支払う更新費用がかかりますが、いずれも数千円程度となります。.comドメインなど特定のドメインは初期費用0円で取得できたり、更新費用が格安で運用できるものもあります。

外部ツールやライセンス更新費用

ホームページの機能を充実させるためには、外部ツールやプラグインを利用するケースもあるでしょう。例えば、高度なフォーム機能やサイト内検索、解析ツールなどの導入に伴うコストです。一部は無料で提供されているものもありますが、高機能なものやサポートが充実しているものは有料となることが多いです。タイプとしては、初回導入時に買い切りで購入するものや、一定期間ごとにライセンス更新費用が必要となるものがあります。

有料ツールの導入に関しては、ホームページの目的や費用対効果を考慮した上で慎重な判断が求められます。

セキュリティ更新やメンテナンス費用

インターネットの世界は日々変化しており、新たなセキュリティリスクが生まれることも少なくありません。そのため、ホームページを安全に運用するためには、定期的なメンテナンスやセキュリティ対策が不可欠です。

特に、CMSやプラグインの更新対応やセキュリティパッチの適用は、安全にホームページを運用していく上で必要不可欠です。

また、万が一のトラブル対応やバックアップの取得など、継続的なメンテナンス作業も必須です。これらの作業は、専門的な知識を持ったスタッフや外部業者に依頼することが多く、それに伴う費用も考慮する必要があります。

コンテンツ更新費用

ホームページの魅力を持続させるためには、定期的なコンテンツの更新が欠かせません。新しい商品やサービスの情報、ブログ記事、キャンペーン情報など、ユーザーにとって有益な情報を提供することで、リピート訪問を促進することができます。

コンテンツの更新は、社内スタッフが行う場合と外部の業者に依頼する場合があります。外部業者に依頼する場合、その内容や頻度に応じて費用が発生します。高品質なコンテンツの制作や専門的な情報提供を求める場合、専門家への依頼やリサーチの費用も考慮する必要があります。

毎月一定の修正作業が発生する場合は、制作会社が提供している月額の運用サポートを契約することで、都度スポットで修正を依頼する場合と比べてトータルの費用を安く抑えられる場合があります。

緊急時の障害復旧費用

どれだけ十分な対策をしていても、ホームページは予期せぬトラブルに見舞われることがあります。サーバーのダウン、データベースの障害、ハッキングの被害など、緊急時に対応が必要な事態が発生する可能性は常に考慮しなければなりません。そのような際には、即座の復旧作業が求められ、専門業者に依頼する場合も多いです。

特に、売上に直結するようなECサイトを運用している企業にとっては、ホームページが正常に表示されない場合のトラブルの影響は大きいため、早期の復旧が不可欠です。このような緊急時の障害復旧にかかる費用も、管理費用の一部として計画しておくことが賢明です。

ここでは、ホームページ管理費用に関わる項目をいくつかご紹介しました。
ホームページの運用業務に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

ホームページ管理費用の相場

ホームページの管理費用にはさまざまな要素が含まれるため、その相場も幅広くなります。費用の大きな変動要因としては、サイトの規模や機能、外部ツールの使用状況、更新の頻度などが挙げられます。

ここでは、月額のサーバー利用料や外部ツール利用料、制作会社からのサポートを受ける場合などを想定して合算した、大まかな月額費用の相場目安について、4つの価格帯に分けて解説していきます。

月額〜15,000円以下

この価格帯の管理費用は、小規模なホームページやシンプルなブログサイトに該当することが多いです。基本的なサーバー料金やドメインの更新費用、そして無料または低コストのCMSを使用しての運営が中心となります。外部ツールや高度なプラグインの導入は少なく、自社での更新やメンテナンスが主となるため、コストを抑えられる場合が多いです。この価格帯では基本的にコンテンツ更新は自社で行うこととなり、専門的なサポートやセキュリティ対策は期待できないため、運営の際には注意が必要です。

月額〜50,000円以下

この価格帯の管理費用は、中規模の企業サイトやオンラインショップなど、一定の機能要件を持つサイトに該当することが多いです。高性能なプラットフォームやCMSを利用したり、セキュリティ対策の強化、高機能な外部ツールや有料プラグインの導入が考えられます。また、制作会社とのサポート契約による定期的なメンテナンスや、軽微なデザイン・機能変更に伴う費用がこの範囲に含まれることが一般的です。

月額〜100,000円以下

この価格帯の管理費用は、大規模な企業サイトやECサイト、高度な機能やカスタマイズが求められるサイトに適用されることが多いです。より高性能な上位プランのプラットフォームの利用やCMSの利用、頻繁なコンテンツ更新などが想定されます。

SEO対策やユーザー分析、サイトの速度やセキュリティ対策に関する投資も増えることが一般的です。企業のビジネス成果に直結するようなサイト運営が行われている場合、少なくともこの価格帯の管理費用がかかることが想定されます。

月額100,000円以上〜

この価格帯の管理費用は、特に大手企業や複数の国に展開するマルチリンガルサイト、大量のアクセスが見込まれる大規模ECサイトなど、高いトラフィックと複雑な要件を持つホームページに対応します。専用サーバーの利用や、高度なセキュリティ対策、アクセスピーク時に負荷分散を行うロードバランサーなど、高度な技術的対応が求められます。

専門的なデータ解析やマーケティング戦略のためのツール導入など、ホームページ運営全体にかかる費用を含めると数十万単位のコストがかかることも珍しくありません。

ホームページ管理費を安く抑えるための5つのポイント

ホームページの運用は決められた予算の中でなるべくコストを抑えて管理したいと思っている方も多いことでしょう。ここでは、ホームページ管理費を安く抑えるための5つのポイントを解説していきます。

ホームページ制作前に公開後の管理方針を決める

ホームページ制作の際、デザインや機能性だけに目を向けがちですが、公開後の運用管理についての方針を制作前に明確にしておくことが重要です。具体的には予想されるホームページの修正業務や更新頻度、社内で対応する場合の担当者、外部業者に依頼する場合の運用コストなどを検討しておく必要があります。それらにかかるコストを事前に把握しておくことで、公開後の運用管理に必要な予算を予め把握することができるため、コストを抑えるための施策を練りやすくなります。

サーバー・ドメインの契約は原則自社で行う

ホームページの基盤となるサーバーやドメインの契約は、原則として自社で行うことをおすすめします。自社で契約・管理を行うことで、将来的な移転やリニューアルの際の柔軟性が高まり、必要に応じてサーバーやドメインの変更、アップグレードが容易になります。また、直接契約することで制作会社に支払う代行費用も不要なため結果としてコストを安く抑えることが可能です。

長期契約でコスト削減を検討する

ホームページは長期にわたって適切に運用・管理することで、その価値を最大化することができます。長期的な運用を考えた場合に、毎月のサーバー代や年間のドメイン維持費、有料の外部ツールなどのうち長期契約で割引を受けることができるプランがある場合は長期契約を選択するトータルコストを抑えることができます。但し、将来的にリニューアルやシステム改修、サービス乗り換えなどを検討している場合は長期契約によるリスクもあるため、慎重に検討する必要があります。

CMSによるホームページ管理を行う

CMSによるホームページ管理を行う場合、専門的な知識がなくても簡単にページの更新ができるため、外部業者に修正を依頼する必要がなく、更新業務を社内で対応することできます。これからホームページを制作する場合は公開後の更新業務を考慮した上で、なるべく社内で更新対応できる運用体制を検討した上でCMSを導入することをおすすめします。既に公開しているホームページでCMS非対応の場合、更新頻度が高いページをCMS化することで運用コストが抑えられることがあるため、CMSによるホームページ管理を検討されることをおすすめします。但し、CMSに対応するためにリニューアルを行う場合は初期費用がかかるため、長期的な運用を見越して検討されるとよいでしょう。

各種業務の自動化を行う

近年テクノロジーの進化により、効率的にホームページを運用するための様々な自動化機能が提供されています。例えば、記事の予約投稿、バックアップの自動化、SEO対策としての競合調査や検索順位の確認、解析レポートの自動化など、日常の運用を大幅に効率化する機能が揃っています。このようなツールの活用で得られる作業時間の大幅な短縮や業務の正確性の向上は、人件費に換算した場合に大きなコスト削減になります。

まとめ

本記事では、ホームページ管理費の内訳や相場から管理費を安く抑えるポイントについて解説しました。サーバーやドメイン、外部ツールの契約状況など、今すぐ取り組めるものもあるため、一度契約状況を見直してみるとよいでしょう。

CMS導入や業務自動化などの専門的な業務については、制作会社の運用サポートを受けることで効果的なホームページの活用につながるケースもあります。

ホームページ管理費はゼロにすることができませんが、適切な対策を行うことで最小限のコストで最大限の効果を得るような工夫を行うことができます。

今回ご紹介した内容がホームページを運用する際の参考になれば幸いです。

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